よいものづくりは環境を整えることから

七福醸造(愛知県碧南市)

「相手の目を見て大きな声で挨拶しよう!」「しっかり掃除をしよう!」・・・誰もが子供の頃に教わったはず・・・七福醸造の工場見学に伺うと、その「当たり前」の徹底に驚かされます。全てのスタッフの方が気持ちの良い「いらっしゃいませ」で出迎えてくれ、数十年使われている設備が光り輝いています。

毎日行われる環境整備

よい醤油がつくられる現場は綺麗です。ただ、醸造という性質に加えて、百年超の歴史を持つ蔵元も少なくない中、徹底された整理整頓や清潔が保たれていることがその意味。ただ、七福醸造の場合は少し違って、言葉通り「綺麗」なのです。

朝8時から1時間。トイレ・事務所を含めたそれぞれの担当場所をホコリひとつないように徹底的に磨きます。たまにの事ではなく毎日毎日。これが七福醸造の名物にもなっている「環境整備」。

新品と見間違うような設備の数々。足場を支える柱さえもピカピカ。

小麦と大豆を蒸すNK缶。このように反射して光っているものは初めて見ました。使用する度に高温によって輝きは失われますが、紙やすりで元の輝きに。そして、この繰り返し。

写真を撮っている姿が映ります。

40年間使われている濾過装置は、もちろん現役。メーカーの営業担当の方から、自社にもこんな綺麗なものはないので、役目を終えるときに譲ってほしいといわれているそうです。

麹をつくる製麹室。もちろんピカピカ。

さらに、年6回の集中環境整備

日常の環境整備に加えて、工場を完全にストップさせての集中環境整備。年6回で各3日間。この日は製造部門ではないスタッフの方も設備に触れるので、部署を超えてのコミュニケーションの場にもなっているそうです。

そんな説明を伺っている矢先、「ここが汚れているなぁ〜」と犬塚社長。普通の感覚でいえば十分に綺麗な状態を指差して、「もっと綺麗にしておかないと。ぼくは磨きマニアなんです!(笑)」と、もはや単なる掃除ではありません。一つの物をとことん心をこめて磨く。それは、自分の心を磨いていることに気づくのだそうです。

「ありがとう」と書かれた5万リットルのタンクが4つ。「大豆1割:小麦9割」の諸味が入っていて、年間を通して15℃程度に保たれています。低温にすることで発酵を抑制し、白醤油の特徴である色を生み出すことができるのです。

下の栓を開けると琥珀色の白醤油が。定期的に下に溜まったものを取り出してタンク上部から注ぎ直す「汲みかけ」を行います。そして、6ヶ月から1年をかけて完成。

他の醤油メーカーにあって、七福醸造にない設備があります。それは圧搾機。そのまま滴る一番搾りと、塩水を加えて数か月おいてから滴る二番搾りだけが白醤油になります。残った諸味は家畜の飼料に。「それって、搾れば醤油になりますよね?!」「そうです。ただ、よい部分だけを使うのがうちのつくり方ですから。」と鈴木工場長。

綺麗な色。そして、甘味がたっぷり。

有機原料を使った白醤油に、だしを加えた「白だし」。

厚削りの本枯節とどんこ椎茸。
「鰹節は本枯節(ほんかれぶし)を使っています。」と取引先に説明をすると、「うそつくな!」と言われたことがあったそうです。料亭が使っているなら納得だが、醤油の加工品に使っているはずがないと・・・。そして、実際に現場まで確かめに来られたこともあったそうです。

「よい商品をつくる。そのためには原料もよいものをつかう。」と犬塚社長。「安価な白だしも流通していて、価格にして数倍の差になることもあります。ただ、七福の商品を選んでいただいているお客様の信頼に応えるためにも、原料コストは下げるのではなく、むしろ上げていこうと伝えています。」

マニュアルではなく「当たり前」に

はじめて七福醸造に伺った時の事です。事前約束なしの飛び込み訪問だったのですが、事務所を目指して歩いていると荷物を運ぶフォークリフトが向かってきます。明らかに荷物を下ろす場所でないところで止まり、作業員の方が地面に降り立つと、「いらっしゃいませ!」と、こちらの背筋が伸びるほどの挨拶。

ふいをつかれて「?」が頭をよぎります。挨拶するためにわざわざ降りたの???と。工場見学をさせていただきながら、そのことを伝えると驚く素振りもなく「当たり前ですから。」という返答。

さらに、そのことを犬塚社長に伝えると、「マニュアルって忘れてしまうこともあるじゃないですか。だけど、当たり前になってしまえば忘れませんからね!」そう伺って、少し納得できました。掃除にしても挨拶にしてもルールで縛るのではなく、ここまで徹底することが「当たり前」になっているのですね。

パレットに載せられた製品も、ライン通りにピシッと。「業績がよいときは綺麗で、そうでないときは乱れているものです。」心の歪みがこのようなところに表れるのだそうです。

一通り見学を終えると商品の試食のご用意が。白だしを16倍に薄めると、色はほとんどつかない。けど、優しいだしの風味が広がっていきます。

卵を溶くととふわっと広がり、黄色が映える。

七福醸造の企業理念。
「私達のすべての基準は それが世界中の子供子孫にとって よいことかどうかです。」

味も品質もプレミアムな白だし

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料亭 白だし 四季の恵

良い品質は、良い原料から。そして、製造現場の環境づくりにまで徹底してこだわる。日本で最初に白だしを造った蔵元は日々改良を重ねています。お吸い物や茶わん蒸しなど風味と彩りの活かし方は抜群。卵かけごはんにも。

価格 : 428円+税
原材料 : 合わせだし(かつおかれぶし削り、そうだがつおぶし削り、まぐろぶし削り、あじぶし削り、乾しいたけ)、水飴、有機しろしょうゆ、小麦酵素分解液、食塩、かつお節エキス、焼酎、昆布エキス、本みりん、酵母エキス

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七福醸造 株式会社

〒447-0869 愛知県碧南市山神町2-7
TEL:0566-92-5213  FAX:0566-92-6210
http://www.7fukuj.co.jp/

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