木桶とは

昔は全てが木桶でした

江戸時代の容器といえば桶でした。ご飯をいれる「おひつ」、洗濯するときの「たらい」、風呂桶もそうです。日常生活に欠かせない存在でした。そして、和食のベースとなる醤油、味噌、酢、味醂、酒などの基礎調味料も「木桶」で醸造されていました。

丸い桶を取り囲む側板と底板からつくられていて、板と板と繋ぐのは竹釘。周囲を竹箍(たけたが)がぎゅっと締め付けています。鉄の釘や接着剤を一切使わない構造。それでも液体を入れても漏れないのは職人の技術によるものです。

木桶の寿命は100〜150年くらい

一般的に蓋が付いているものが「樽」、蓋がなく上部が開放されているものは「桶」とよばれています。日本の発酵調味料は木桶で仕込まれることが多く、木桶だからこその味わいを感じることができます。

そこには微生物との関係があります。木の表面には無数の小さな穴があり発酵の主人公である微生物が住み着くことができます。木桶の寿命は100〜150年くらいといわれ、長い年月の中で独特の生態系がつくられ、その蔵元にしか出せない味や香りを生み出しているのです。

再び注目を集めている木桶

ところが、費用対効果が合わないという理由で、桶仕込みの調味料は減少の一途をたどります。木桶を使った天然醸造醤油や味噌の生産量は「全体の1%以下」となり、醸造用の大桶を製造する桶屋さんも残すところ1社のみとなってしまいました。

そして今、このまま木桶の文化がなくなってしまうのかというギリギリのタイミングで、木桶が注目されています。特に若手の醸造家が木桶に魅了され、各地で新桶がつくられたり、桶仕込みを再開する蔵元が増えています。

職人醤油

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