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醤油の種類

白醤油

愛知県碧南地方で生まれ、淡口よりもさらに淡い琥珀色の醤油。味は淡泊ながら甘味が強く、麦味噌のような香りがある。

[用途]:吸い物や、茶わん蒸しなどだしと合わせる料理のほか、せんべい、漬物など。
[地域]:碧南市を中心に全国各地の料亭。

淡口醤油

関西で生まれた色の淡い醤油。食塩を濃口より約1割多く使用。素材の持ち味を生かすために、色や香りを抑えている。

[用途]:炊きあわせやふくめ煮など、素材の色や風味を生かして仕上げる調理に。
[地域]:関西を中心に全国各地。

濃口醤油

最も一般的な醤油。塩味のほかに、深いうま味、まろやかな甘味、さわやかな酸味、味をひきしめる苦味を合わせ持っている。

[用途]:調理用、卓上用のどちらにも幅広く使える万能調味料です。
[地域]:全国各地。

再仕込み醤油

一度できあがった生揚げ醤油に再び麹を入れて2 度仕込んだ醸造法。色、味、香り全て濃厚で、「甘露醤油」とも呼ばれる。

[用途]:刺身、寿司、冷奴など、主に卓上でのつけ・かけ用に。
[地域]:山口県を中心に山陰から九州地方まで。

溜醤油

主に中部地方で作られる醤油。とろみと濃厚な旨味、独特な香りが特徴。加熱するときれいな赤身が出る。

[用途]:寿司や刺身などの卓上用、照り焼きなどの調理用、佃煮やせんべいなどに。
[地域]:主に中部地方。

濃口がほとんど

流通している醤油の大多数が濃口醤油。次いで淡口醤油で、濃口と淡口でほとんどのシェアを占める。溜醤油や白醤油は中部地方など比較的地域が限定されて生産されており、再仕込み醤油は全国的に生産されているが原料コストと完成までに時間がかかることから大手メーカーはあまり手掛けない傾向にある。

醸造法は3つ

生揚醤油にアミノ酸液を加えるのが「混合」。さらに前の工程の「諸味」にアミノ酸液を加えて熟成させるのが混合醸造だ。熟成させることで、アミノ酸特有の香りを和らげることができる。なお、本醸造のなかにもにはアミノ酸や甘味料などが入った混合・混合醸造に似た風味の醤油もある。あくまで「アミノ酸液」が入っているかどうかの違いであり、「本醸造=無添加」というわけではない。醸造法や原材料はラベルに表記されてある。ラベルの見方を知り、好みの醤油を購入しよう。

→関連ページ:018.混合醸造タイプの醤油
017.混合タイプ
111.本醸造

混合・混合醸造製法は、
戦争の食糧難をきっかけに発祥

混合・混合醸造とは「アミノ酸液」などを加えた醸造法。アミノ酸液は大豆などの穀物を塩酸で分解した「旨味」の液体で、甘味料を併用して使うことが多いため甘い醤油と表現されることが多い。

初まりは1907年。東京帝国大学の池田菊きくなえ苗教授が昆布から抽出したグルタミン酸ナトリウムが旨味であると発見し、甘味・酸味・塩味・苦味に次ぐ第五の味と提案。その後、旨味を抽出する技術が開発され「味の素」などの商品が流通していく。醤油業界でも脱脂大豆を塩酸で分解した粗製アミノ酸液を醤油に添加する試みが開始されるが、戦時中の1940年頃になると物資は一層不足し、アミノ酸液に甘味料やカラメル色素などを化学調味料を加えただけで、醸造しない化学的な醤油が市場に出回るようになる。

そして、1948年に醤油業界に大きな危機が訪れる。GHQは脱脂加工大豆の原料配分を「醤油醸造業界2、アミノ酸業界8」とすると決めたのだ。つまり醤油の原料となる大豆が手に入らなくなり、醸造した醤油が造れなくなった。その根拠は@醤油の製造には約1年かかる。食糧難の時代に悠長な製法は認められない。A原料の利用率が約60%で、残りの40%は粕になってしまう利用率の悪い調味料の造り方は論外である。この2点であった。

その危機を救ったのが、キッコーマンの技術者が開発した「新式2号製造法」。これは半化学・半醸造する新しい製造方法で、アミノ酸も使ってアミノ酸醤油並みの高歩留まりにしつつも、醤油メーカーとしては守りたい「醸造」もする折衷案。

そして、特許を独占することなくその醸造法を全国の醤油メーカーに教え歩き、結果として脱脂加工大豆の配給は7:3と逆転。醸造した醤油が残ることになる。そして一時は今で言う「混合醸造」に近い醤油が日本全体で流通した。その後原料が確保できるようになると、本醸造方式に戻っていく地域もあれば、混合や混合醸造方式に名称を変え、地域の味として残っている場合もある。

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