醤油の知識

地域性

*都道府県別の出荷量上位10

1.千葉県 34.32%
2.兵庫県 14.89%
3.愛知県 5.62%
4群馬県 5.28%
5.香川県 5.26%
6.大分県 4.29%
7.三重県 3.31%
8.福岡県 3.08%
9.青森県 2.83%
10.北海道 2.56%
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10県合計 81.44% (平成20年)

*(参考)醤油情報センター
http://www.soysauce.or.jp/

*大手メーカーの所在地

キッコーマン(千葉)
ヤマサ醤油(千葉)
ヒゲタ醤油(千葉)
マルキン忠勇(香川)
ヒガシマル醤油(兵庫)
正田醤油(群馬)

左の赤枠が武豊町で右の赤枠が碧南市 (いずれも愛知県)

煙突が醤油蔵探しに役立つもの

*地域ごとの醤油の使用割合

▼北海道:濃口97.8
▼東北:濃口94.1
▼関東甲信越:濃口92.3
→ 9割超えるのは関東甲信越より東の地域。

▼中部:濃口75.4/溜 12.5/淡口6.0/白3.8
→ 中部地方はちょっと例外で、溜醤油と白醤油がはいってきます。

▼近畿:濃口69.1/淡口30.4
→ 近畿地方はやはり淡口の割合が高いです。

▼北陸:濃口85.9/淡口14.1
→ 北陸は甘いタイプの濃口醤油が多く使われています。

▼中国:濃口75.9/淡口18.2/再仕込み5.8
→ 山口県柳井市発祥の再仕込み醤油。

▼四国:濃口76.4/淡口22.0
▼九州:濃口73.7/淡口24.8

*(参考)醤油情報センター
http://www.soysauce.or.jp/

「醤油の産地ってあるのですか?」とご質問をいただくことがあります。出荷量の数値でみると千葉県が3割以上。ただ、大手メーカーが千葉県に集中しているので、都道府県毎の出荷量をぐっと押し上げている結果にもなっています。「醤油のメーカーがたくさんある地域はどこか?」を考えてみると、以下のような地域が思い浮かびます。

・香川県の小豆島
・愛知県の武豊町の溜醤油
・兵庫県の龍野市の淡口醤油
・石川県の大野町
・福岡県(醤油メーカー数は一番多い)

醤油メーカーの数は最盛期には一万社を越えていたと言います。現在は約1,500社といわれますが、醤油製造を本業にして、商売として成り立っているところはもっと少ないと感じています。

輸送手段が現代のように整っていなかった時代。つまり、トラックがなくて、人力でモノを運んでいた時代には液体を運ぶことはとても大きな負担。それぞれの地域ごとに醤油屋・味噌屋・酒蔵はあったようです。「酒蔵は水が良い土地に多い。」といわれますが、醤油に限っては必ずしも水の良い土地というよりは、どこにでもあったようです。ただ、酒蔵があるところには、結構な割合で醤油蔵も近くにあるケースも多いと感じています。

煙突が目印 酒蔵・醤油蔵

最近はだいぶ改善されてきたのですが、醤油蔵にたどり着くまでが大変なのです。初めて訪問する時などは特に!カーナビで近くまで行くのですが、目的地を目にすることなく、「目的地周辺に到着しました。」とアナウンス。・・・どこにあるの?って状態。

そんなときに目印になるのが煙突だったりします。一昔前には、醤油蔵や酒蔵は煙突を備えているもの。カーナビに見捨てられた私は、煙突を目標に近づいていくと・・・酒蔵だった。なんてことも数多くありました。醤油蔵でないことは残念なのですが、なんか嬉しいんですね。蔵の構えが立派であれば尚更。ちなみに、最近は、iPadのグーグルマップを使うと正確なところまで案内してくれるので助かっています!

愛知県の白醤油と溜醤油

醤油の生産量で全国3位である愛知県。準大手といわれるメーカーがたくさんある地域です。そして、もう一つ、地元で使われている醤油も面白い特徴があります。「溜醤油」と「白醤油」。日本で一番黒い醤油と白い醤油が一定地域にある稀な地域です。

溜醤油

黒い醤油の正体は、醤油よりは味噌に製法が近い溜醤油で、原料が大豆と塩が主になっています。一般的な濃口醤油は大豆・小麦・塩が原料なのですが、小麦を使っていないか、使っていても少量の使用になっています。味の特徴としては、独特の香りと味。見た目は黒い。

中部地方出身の方は、「醤油といえば溜でしょ?!」という存在ですが、関東圏の方は好き嫌いがはっきり分かれると感じています。「あっ、美味しい!」という方と、「う〜ん、ちょっと苦手かも・・・」溜の生産者の方は、関東の方には溜は敬遠されるからねぇ・・・と言われますが、実際に味わってみると、結構多くの方が、「あっ、美味しい!」と感じるのでは?!と感じています。

白醤油

一方、白醤油は原料の比率は溜と反対で、小麦の割合が多く、見た目は琥珀色。とても綺麗な醤油です。茶碗蒸しやドレッシングなどに使われるそうですが、愛知県以外の方には馴染みがうすいかもしれません。その溜と白醤油を造っている産地が、武豊町と碧南市。川を挟んで黒い醤油と白い醤油を造っている珍しい地域なのです。碧南市は味醂・お酢(ミツカン)なども栄えており醸造文化の土地でもあります。

甘い醤油が使われている地域は広い

「九州の醤油が甘い!」・・・と聞かれたことのある方もいらっしゃるかもしれません。九州の醤油が一番甘いことは事実だと思いますし、特に宮崎県の日南市や鹿児島県の醤油はトップレベルに甘い醤油だと思います。

ただ、甘い醤油は九州に限ったことではなく、本州と九州の窓口である「山口県」も甘いんです。さらには「四国」も甘いんです。鳥取県も広島県も岡山県も甘い醤油の地域があります。挙げだしたらきりがないほどに、結構多くの地域で使われています。

ただ、地域性を細かく見ていくと面白いもので、例えば「四国」は東と西で性格が違うと思います。東(香川・徳島)は大阪方面の文化の影響を受けているので、甘くない濃口醤油の比率が高いと思います。一方、西(愛媛・高知)は九州の影響を受けているので、甘いタイプが一般的。さらには愛媛の瀬戸内海側は広島・山口の影響も受けているので、再仕込み醤油があったりします。

日本海側の地域

日本海側の地域は甘めの醤油が多かったりします。特に北陸の地域。石川県の金沢市に大野町という醤油の産地があるのですが、この土地で一般的に使われている醤油も甘い醤油。

もう少し北に行って山形県や秋田県も甘い醤油。山形の「芋煮会」に欠かせない醤油も甘めの醤油だといいます。甘い醤油が流通している地域の中でも海岸沿いに近づけば近づくほど甘みが増していく傾向があるようで、白身のお刺身との相性はとても良いと思います。また、卵かけご飯や焼きおにぎりに使っていただくと、「美味しい!」という声をよく伺います。

濃口醤油と淡口醤油の割合

左の濃口醤油と淡口醤油の使用割合を見ていただくと、これまた面白い傾向があります。関東甲信越から東側は濃口醤油の割合が9割を越えているのですが、それ以外の地域では淡口醤油の割合が1〜3割ほどあります。九州も淡口醤油がよく使われています。濃口醤油と淡口醤油の二本を常備していることが多く、さらにはさしみ醤油としてとっても濃厚な醤油をもたれているケースも多々。

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