国産大豆醤油はよい醤油?!

醤油の主要な原料である大豆。豆腐や納豆の原料でもありタンパク質をたくさん含んでいます。昔の日本人のタンパク質摂取源であり「畑の肉」といわれています。

流通している醤油の原料の内訳

流通している醤油の約80%が脱脂加工大豆で約20%が丸大豆です。また、丸大豆のうち90%以上が輸入されていますので、国産大豆の丸大豆というとごく少量となっています。
*醤油の都道府県別原料使用量の推移農林水産省総合食料局資料より(2005年)

左:丸大豆 │ 右:脱脂加工大豆

大豆から油を取り除いたものが「脱脂大豆」。それを醤油造りに適した状態に加工したものが「脱脂加工大豆」。

 製造の手間がかからなくて、分析数値として「うま味」の高い醤油づくりに適しているのは「脱脂加工大豆だ!」という造り手は多いです。

 逆にいうと、丸大豆での醤油造りは、油の処理を含めてとっても大変なのですが、そうはいっても国産大豆で醤油造りをしたいと言う職人たちは多いと思います。

  • 自然の原料を使いたい・・・
  • 昔ながらの手法を変えたくない・・・
  • 豆の油がグリセリンになり香り成分に影響を与える・・・

 などなど様々な理由がありますし、もっともらしい理由を列挙していくことは容易いのですが、私自身が一番納得したのが次のような理由でした。

 国産の良質な大豆に出会えると、「緊張する!」と職人は言います。「こいつは失敗できない!」と感じるそうです。もちろん、丸大豆の調達コストは高いので、そのような意味で失敗できないという思いは当然あるでしょうが・・・

 むしろそれよりも、この良い原料を自分の造りの失敗で、美味しい醤油にできなければ・・・大豆の生産者はおろか、この大豆に顔向けできない・・・その意味での「失敗できない!」なのだろうなと感じています。

 まさに職人魂に火が付くという感じでしょうか。当然仕込みにも細心の注意を傾けますし、本来は仕事が休みの日だって心配になって蔵を見に行ってしまう・・・このように、職人たちに一年以上見守られて育った醤油だから、国産大豆を使った醤油が美味しいという傾向があるのではないでしょうか。

 だから、「国産丸大豆を使っている醤油=美味しい」と単純に言いたくないな・・・と感じてしまうのです。原料だけを基準にするのではなく、どんな造り手がどのような考え方で醤油造りに向き合っているのか?その部分を基準にしていただきたいなと思うのです。

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