木桶の魅力を海外に伝える3つのキーワード
過去に行った超アナログ的な分析
海外に向けて、木桶仕込みの特徴や魅力をどのように表現すべきか。この取り組みをはじめた時に、超アナログ的な分析をしたことがあります。NHKワールドによるヤマロク醤油を取材してくれた際の短い動画が、NHKワールドのFacebookに投稿されているものがありました。そして、そこに寄せられていたたくさんの海外の方々からのコメント。すべてをExcelに貼りつけて、翻訳してみました。
それらのコメントをずらっと眺めた第一印象は芸術作品を見た時の感想に近いなというものでした。そして、寄せられた言葉をグループ分けしていくと、大きく3つの要素に集約されました。
「自然・時間・人」という3つの視点
ひとつめは「自然」というキーワード。春夏秋冬という四季の温度変化の中で発酵・熟成させること。容器が木材という自然素材であること。原材料だけでなく、その場の空気や環境まで含めて「自然」の中で作られていくという点です。
ふたつめは「時間」。蔵元の創業100年以上という歴史はもちろん、醤油づくりに1年から3年をかけること。さらに、木桶自体の寿命が100~150年あり、そのための木材を育てる山づくりに数百年を費やすという、現代社会とはかけ離れた圧倒的な時間軸に対する驚きの声でした。
三つ目は「人」。ひとの手で作業をしているという点や、人から人に技術が伝承されているという点。足人技やクラフトマンシップに対する尊敬の声でした。これら「自然・時間・人」という3つの視点が、世界が木桶に価値を見出す共通言語なのだと気づき、今回のFoodexでも説明用のパネルを用意して、伝える用にしていました。