007│新桶の設置と仕込み前の準備
「次回仕込みのことを書きます」と言ってから、1カ月ちょっと空いてしまいました。しまった!2月、3月って木桶サミットと展示会と仕込みで慌ただしくって…… 。
今回は、新桶を設置するところから仕込み直前の桶の様子まで。たまり醤油の麹造りから仕込みについては次回書こうと思います。
2026年2月13日。
午前中の新桶清祓い安全祈願祭を終えたすぐ後、午後には木桶職人さんたちの手を借りて、蔵の中に桶を設置しました。

わたしたちの造るたまり醤油は、桶底の吞み口から引く少し特殊な製法をします。そのため木桶は水平ではなく、若干手前に傾斜をつけて設置。いつもは蔵人たちが目測でやっているのですが、さすが木桶職人チーム。若干の傾斜を丁寧に計算して、きれいに吞み口を中心とした傾斜をつくってくださいました。
そういえば木桶サミットの直前に、木桶職人の坂口さんと伊藤さんが蔵の様子や設置場所の最終チェックに来てくださったときのこと。仕込みをしたばかりの古い桶が2本、ちょうど吞み口のある部分の桶底から漏れていたんです。

そのときに、この部分は傾斜があって醤油が引きやすくしてあること、その分ひょっとして負荷がかかりやすいのかな、なんて話をしていました。きっとそういう会話も踏まえて、山川醸造でのベストを考えてくださったのだろうなと、職人さんのすごさを改めて感じました。蔵の中に桶を置いたあとは、吞み口を取り付けて設置完了。
材が一番乾燥した状態で組み上げているので、すぐに水を入れて、桶にたっぷり水を吸わせるために数日置いておきました。側板からも、底からも、吞み口からも水の漏れはありません。
仕込みの2日前、水を引いてたまり醤油の仕込みに必要な仕掛けを設置しました。

縦長の筒は、発酵期間中のたまり醤油を混ぜるために使う仕掛けです。新桶に合わせて、杉材で新しく造りました。
仕掛けの設置後、桶の内側に、古い桶で仕込んでいる最中のたまりを塗りました。この方法は新桶1号を入れたときに山本さんから教えていただいたもの。まだ蔵独自の微生物の住んでいない新桶に、引っ越しをしてもらうための作業です。

これから仕込むたまりの面倒、よろしくね。
余談ですが、 新桶2号を迎え入れるにあたって、壊れた木桶2本を広島でオーガニックフードの量り売り専門店をオープンされる方に引き取っていただきました。数年雨ざらしにして塩抜きしてから、什器にアップサイクルされるそうです。
当社では役目を終えてしまいましたが、また活躍するところを目にできる日を楽しみにしています。
