醤油の知識

魚醤は醤油なの?

厳密には醤油ではないけど、同じ仲間と考えることができる

魚醤について説明すると、厳密にいえば醤油ではありません。日本農林規格によって定められている醤油の定義を要約すると、「しょうゆとは、大豆(または、大豆+麦)を蒸煮し、こうじ菌を培養したものと食塩水を加え,発酵と熟成させて得られた清澄な液体調味料」となり、大豆を使っていることが必須条件となっているからです。

ただ、堅苦しい言葉の定義から離れて、醤油を「穀物の塩漬け」とみれば、「魚の塩漬け」である魚醤は同じような仲間と考えることができます。日本各地にはたくさんの魚醤があります。有名な「秋田県のしょっつる」や「石川県のいしり」などから、ローカルなものまであって、共通しているのはその土地でたくさん獲れた魚が使われているということ。

それぞれの土地の特徴があらわれる魚醤

余るほどに大量に水揚げされた魚を腐らせるのはもったいということから塩漬けにしたり、例えば「いしり」のようにイカの身を取り出し、廃棄される内臓などを塩漬けにして有効利用するなど、それぞれの土地の特徴があらわれているのも面白いところです。

魚醤の特徴は、そのうま味成分の多さ。魚のたんぱく質をうま味成分に分解させるので、醤油よりも多いうま味成分をもっていることがあるほど豊富です。一方で、魚醤は生臭いイメージがあるかもしれませんが、これも改善されている印象を持っています。魚醤を製造するメーカーの話を聞くと、新鮮な状態の魚を塩漬けにすることで生臭さを軽減する努力が行われています。鍋物や炒め物などと非常に相性がよい魚醤ですが、刺身などにかけて使う用途もおすすめできます。