醤油の知識

064|酵母の発酵

前回、酵母添加から発酵が旺盛になるまでを書きましたが、
今回は発酵前と発酵期の諸味がどう変化するか、展示用の諸味で比較します。

▼ 5月上旬 (発酵前の諸味)



ちなみに、左3つが今年仕込んだ諸味で、右2つは昨年のものです。
上から下まで、塩水と固形物(大豆・小麦)が均一に混ざっている状態。

▼ 7月上旬 (発酵期の諸味) 



固形物が浮き上がって分離しています。

酵母は、糖からアルコールと二酸化炭素を作り、その二酸化炭素によって
固形物が押し上げられている状態です。

ちなみに、右2つの諸味は2度目の夏なので、ほとんど発酵しまません。
(多少膨れますが、撹拌しません。)

城 慶典 (ミツル醤油醸造元)

1984年生まれの醤油職人。
高校生の時に自社での醤油醸造の復活を志して東京農業大学 醸造科学科に入学。入学後、「学校に通っているだけでは自分の求めるものは得られない。」ということに気づき、伝統的製法による醤油造りを続けられている醤油蔵を探し、卒業までに7つの醤油蔵で短期間の研修を受け入れて頂く。卒業後、岡本醤油醸造場にて一年間の研修。その後、JFCS(ジャパン・フードコーディネーター・スクール)で一年間学び2009年6月より、実家であるミツル醤油へ入社。2009年11月 夢である醤油造りの復活と、地元・糸島を全国に発信したい。という思いをリンクさせ具現化する、社内別ブランド「itosima terroir」(イトシマ テロワール)をスタート。

ミツル醤油醸造元