その秘密を言っちゃっていいんですか?と心配になる片上醤油さんのインタビュー
奈良県の片上醤油さんのインタビュー動画をYouTubeにアップしました。
相変わらず片上さんはお話が上手です。安定の面白さ健在なのですが、普通であれば企業秘密にするような製造工程の工夫を隠すことなく話し始めます。思わず、「その秘密を言っちゃっていいんですか?」と確認したほど。でも、「いいんです」と答える片上さん。
「睡眠時間を削って対応する必要があるから、真似できる人はどんどん真似したらいいと思う。ほんとーに大変だから。そして、そんな蔵元が増えていって、片上醤油被害者同盟を広げたい!笑」なんて。
主発酵酵母と後熟酵母
片上さんも話しているのですが、片上醤油の木桶にすみつく微生物は個性的です。「後熟酵母がいなくて、主発酵酵母が暴走する」なんて表現されていますが、少し分かりにくいかもしれないので、補足したいと思います。
醤油は麹菌、乳酸菌、酵母菌がバトンリレーのような形で関わりながら醤油をつくってくれています。この酵母菌、細かく見ていくと様々な種類の酵母菌がいます。
酵母菌を大ジャンルとすると、中ジャンルになるのが「主発酵酵母」と「後熟酵母」。主発酵酵母はアルコール発酵の立役者であり、暑い時期に蔵の中に入ると、ぷくぷく発酵している音をつくっています。蔵の中もアルコールの香りで包まれます。そして、秋や冬など寒い時期にじっくり熟成する時に活躍してくれるのが後熟酵母というわけです。
教科書的には、この二つのバランスが大切となるのですが、片上醤油は主発酵酵母が異様に強い蔵元というわけです。しかも、相当に元気いっぱいな酵母菌なので、つくり出されるアルコールも業界平均を大きく超えて、3.7%も出ているとか。「もうビールに近いよね」って、片上さんも笑っています。
YouTube動画はほぼノーカットでアップしていますので、ぜひご覧ください。