よい蔵元はきれいであることが多いもの
よい醤油蔵はきれいなことが多い
トイレが綺麗な飲食店はよい。
などと言われますが、醤油蔵にも当てはまると感じています。もちろん、建物はかなり歴史を感じる場合が多いです。数十年、中には百年の時を刻んでいることも珍しくありません。
ただ、蔵に一歩入った時、雰囲気から直感的に感じるものがあります。「この蔵、いいな」という場合、大抵は整理整頓や掃除が行き届いている場合が多いです。
建物の新しさではなく、日々の手入れ
よいつくり手がいる蔵は、清々しい気分になります。蔵に入ると、気持ちをキリッとさせてくれる雰囲気があります。一朝一夕でできるものではない、日々の手入れの積み重ねからにじみ出てくる空気感なのだと思います。
まずは香り。いやな臭いがしないことで、雑菌臭はもちろん、空気がこもっていない感じでしょうか。醤油のこうばしい香りが漂っていると、気分が高揚してきます。
必要なものが整理整頓
続いて視界に入ってくる光景です。余計なものがなくて、必要なものだけが整理整頓されていると、見た目にもすごくきれい。特に、何十年も前の道具がきれいに手入れをされていると、思わず見入ってしまいます。
現場の職人さんに「きれいですね」と伝えると、不思議そうな顔をします。普段から当たり前にしていることだから、普通のことですよねって。
事務所と製造現場
事務所の書類、出荷場のダンボールや掃除用具。製造と直接関係のないものがきちっと整理整頓されていると、製造現場の管理は超がつくほどに厳格です。
でも、この関係性って、考えてみれば当たり前かもしれません。
現場がきれいだと製造にも手を抜かない
製造は真剣に取り組んでいるけど事務所は乱雑、という職人はたまにいます。ただ、製造は適当だけど、事務所はしっかり整えているというケースはないと思います。
製造現場意外が整理整頓されている場合、現場はそれ以上に厳密に管理されているものです。