大きい室の、思わぬ不自由
大きさは、どこから決まるのか
醤油の蔵に入ると、大豆を蒸すNK缶があり、麹を育てる室(むろ)があり、諸味(もろみ)を寝かせるタンクや木桶がならんでいます。どれも別々の設備に見えますが、実はこの三つ、けっこう連動しています。
基本になるのは麹づくり。まず室の大きさがあって、一回におよそ三日かけて麹をつくる。その一回分に見合う量の大豆を処理できるように、NK缶の大きさが決まってくる印象です。
できあがった麹を塩水と混ぜて諸味にして、それがタンクや木桶へ入っていく。何回の仕込みでタンクや木桶がいっぱいになるかは蔵によって違います。一本を満たすのに三回かかるところもあれば、一回でちょうど一本、一回で二本分が満杯になるところもある。
大きい室と、小さい室
室が大きければ、少ない回数で諸味をつくれます。ただ、一回の仕込み量が大きくなる。「〇〇産の大豆だけで仕込みたい」などの時には、原材料もそれなりに用意しないといけなくなります。
逆に、小さな室の場合は、何度も仕込みの回数を増やさないといけない。けど、少量で多品種をつくれる。新しい商品を試しに仕込んでみたい、というときに動けるのは小さいほうです。
そんな視点で蔵の中を見てみると、蔵の設備の制約から得意なこと、苦手なことが想像できたりします。
2026.09.02
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