神戸市で唯一の醤油蔵は、三年前に新しい仕込みを始めた(池本醤油)
「もうすぐ年金をもらう年齢だよ」
そう言って笑うわりに、超がつくほどエネルギッシュ。神戸市で唯一の醤油蔵、池本醤油の池本充宏さん。調味料エバンジェリストの下倉樹さんにご案内いただいて、訪問してきました。
ホームページがとてもきれいだったので、素敵ですねとお伝えすると、「そお?!」とはにかみながら、「OEMの紹介をしたくてね」と。飲食店などの「こんな味の醤油がほしい」という個別のニーズに応えたり、オリジナルラベルに対応したり。かなり遠方の方たちとも取引があるそうで、すごいですねと驚いていると、「小ロットで対応しているからね」と教えてくれます。さらに詳しく伺うと、「そんなに少ない量で?!」と聞き返してしまう程。さらに驚きでした。
大変じゃないですか、と尋ねると、「大変なことこそ、しないといけないでしょ」と満面の笑顔。とにかく明るい。

「失敗したってことは、取り組みをしたから」
「三年前から大豆と小麦から仕込みをしているんだよ。すごく小さい量だけどね」と、最近の取り組みを伺いました。発酵していく様子を見るのが楽しくて、ドキドキする。同じタイミングで仕込んでも、発酵の仕方が変わってくる。どうしてだろうと考える。毎日見に来てしまうのだそうです。
兵庫県の足立醸造さんに仕込みのアドバイスをもらい、奈良県の片上醤油さんには設備を見学させてもらった、と。これまた、楽しそうに話されます。
でも、新しいことには苦労がつきもの。どうしてそこまで、と質問すると、「たくさん失敗もしたよ。でも、失敗したってことは、取り組みをしたからでしょ。そこには学びがあるからね」。そう話しながら、豪快に笑う。そして、「知らんけど(笑)」と関西のオチもしっかりつける。とにかく明るい池本さんでした。
2026.10.10
池本醤油合名会社
https://www.kikumurasaki.co.jp/

