同じ米の国なのに、日本は箸、タイはスプーン
左手にフォーク、右手にスプーン
タイで、現地の人たちと食卓を共にしました。これが、すごく大事な気づきの機会になりました。
目の前に置かれるのは、丸いお皿とスープの器の2つだけ。丸いお皿にはご飯が盛られます。そして、おかずは大皿で運ばれてきて、みんなでシェアします。それぞれがおかずをご飯の上に乗せて、左手にフォーク、右手にスプーンで食べていく。

面白いのは、フォークは刺すものではないということです。フォークはスプーンにご飯やおかずを乗せるためのサポート役。最初、すこし違和感がありました。
日本人の私には、右手にフォークのほうがしっくりきます。日本でもハンバーグのお店などで、お皿に乗ったご飯をフォークで食べたりしますが、その時は右手にフォークのスタイル。それが無意識にあったのだと思います。
でも周りを見渡すと、みんな逆なんです。スプーンに料理を乗せて、スムーズに食べていく。そのスプーンとフォークの捌きっぷりが見事。真似して食べ始めましたが、スプーンにすべてを乗せて食べるのは、正直ちょっと違和感がありました。

「だって、ご飯と一緒に食べないと美味しくないでしょう?」
なぜこのスタイルなのかを実感したのは、デザートのときです。マンゴーには必ずご飯がついてくる(ココナッツミルクで甘く味つけしたもち米)。ここでも、やっぱり無意識に右手でフォークを持ってしまっていました。
そこでミンクさんに「右手にフォークを持って、刺した方が食べやすくない?こういう風に食べることはないの?」と聞いてみました。すると、「ないよ」と即答。そして、「ご飯と一緒に食べないとおいしくないでしょう」と言うのです。
ああ、なるほど、と。おかずをご飯に乗せるのも、ご飯と混ぜて食べるため。おかず同士も混ぜて、味を重ねて食べる。それがタイの食事なんだと腑に落ちました。
運ばれてくる料理を見ると、ものすごく辛いもの、全然辛くないもの、甘いもの、酸っぱいスープ。どれも味がしっかりしています。それを自分の好みで重ねていくのがタイの料理なんだなと、しっくりきました。
2026.10.24

