「舞台が、小さくなったんです」と、料理学校の先生は言った

「舞台が、小さくなったんですよ」

東京すし和食調理専門学校の伊藤先生が、このようにお話されたので、どういうことですか?と、さらに質問をしました。

昔は大型ホテルや旅館の宴会など、一度に数百人、多いときは1,000人分の料理を出す。しかも全員に同じものを同じ品質で届けなければいけないので、料理人は徹底して分業し、チームで動く。そういう現場が多かったそうです。

ところが、そうした食事のスタイルが減り、お店そのものも小さくなっていく。すると、自分たちの独自性をいかに出していくかになってくるので、「だから、料理人はもっと調味料や素材のことを、学ばないといけないと思うんです」と。醤油に均一さが求められてきた理由と、これから個性が求められる背景を、解説していただいた気分になりました。

出張の夜、どこで食べるか

そう考えると、と思い出したことがあります。醤油蔵を続けて回る出張では、夜に移動することが多いのですが、夕食をどこでいただくかが、大きな問題となります。蔵元とご一緒させていただくこともあれば、次の予定までけっこう距離があって、とにかく早く済ませたい日もある。

後者のとき、全国チェーンのお店には本当に助けられます。どこに入ってもあの味がある。提供までの時間も読める。この安心はすごいな、と。これも、お店によって求められる調味料が異なる理由でもあると思います。

2026.09.13