醤油メーカーは、20年で500社以上なくなった

1,000社以上ある醤油メーカー

私が醤油業界に入ったのは2007年頃で、当時、醤油メーカーは1,600社あると言われていました。

2024年で1,013社。17年間で約550社減少したことになります。さらに、醤油情報センターの統計では昭和30年(1955年)に6,000社とあるので、70年で6分の1に。ただ、この話をすると意外な反応が返ってきます。「えっ、醤油メーカーってそんなにあるの?!」と。

普段、目にしたり耳にしたりするメーカーが限られているので、まさか1,000社以上あるとは思わなかった、というのです。減った減ったと言いながら、それでも1,000社が今も動いている。この数字は、捉え方によってずいぶん違って見えるような気がします。

なぜ1,000社が今も成り立っているのか

醤油業界は一般向け販売だけでなく、食品加工メーカーや地元の飲食店、ラーメン店への業務用販売が大きな柱になっているケースもあります。地方の小さな蔵を訪ねると「こんな場所で商売が成り立つのか」と思うことがありますが、地元の飲食店に卸しているケースが多い。見えていないだけで、ちゃんと根を張っているわけです。

さらに、もっと昔をたどると、醤油は量り売りで売られていたりもしたので、ご近所の方が一升瓶を抱えて買いに来られるだったり、地域によっては酒屋さんが味噌や醤油を一緒に扱っていたりとかも。サザエさんの三河屋のサブちゃんのように、御用聞きが各家庭に届けて回るという時代です。九州では今も醤油メーカーが直接家庭に配達している蔵元があって、「最近はかなり少なくなりましたよ」と言いながら、顧客数は数千件という数なので最盛期はどれほどだったかと想像してしまいます。

2026.06.17