醤油の圧搾は、A4の紙に軽自動車一台分の圧力

ビル3〜4階分の圧搾機

醤油の搾り作業(圧搾)では、諸味を風呂敷状の布に包んで、座布団のような形にします。これを積み重ねていって、上から圧力をかけて搾っていきます。

小規模メーカーで多いのは、高さ1メートルくらいに積んだものを4列くらい並べて、上から圧力をかけていくスタイル。一方、大手メーカーは1列を高く高く積んでいきます。下から見上げたことがあるのですが、ビル3〜4階建てくらいの高さ。搾る原理は小さな蔵と同じなのに、設備と規模感はまったくの別物でした。とにかく圧巻です。

この圧搾機、導入も運用もハードルが高い設備です。機械の値段が高額なのはもちろん、上から強い圧力をかけるので、地面の基礎や土台から整えなければなりません。買ってきて気軽に設置できるものではない。片上醤油の片上さんが計算したところによると、A4の紙に軽自動車一台分の圧力をかけているそうです。それほどまでの大きな力。地面もしっかりさせないといけないというわけです。

だからこそ、圧搾機は長く使われます。30年、40年、50年、その単位です。そのぶん、圧搾機の故障は一大事。地元の設備屋さんがなんとか工夫して修理した、という話はよく聞きます。

搾り粕は、どこへ行くのか

搾り粕が様々なかたちで使われているケースを見かけます。畑の肥料や家畜の飼料が代表的ですが、それ以外の活用をしている例も。

福岡県のミツル醤油は、醤油粕として販売しています。低い圧力で搾っているため、圧搾後も醤油の様々な成分が粕に残っているからだそうです。埼玉県の弓削多醤油では、パン屋さんが搾り粕から酵母を取り出してパンを焼いているという話も聞きました。奈良県の井上本店によると、生ゴミの堆肥に混ぜると微生物の働きが活発になって、じつによく分解されるのだとか。

醤油メーカーからすると「この搾り粕をどう処分するか」は共通の悩み。費用を払って産業廃棄物として処分しているところもあります。格安で譲ってほしいと相談すれば、けっこう低コストで手に入る可能性がある。興味のある方は、近くの醤油屋さんに相談してみるのも一つかもしれません。

2026.09.23

搾り粕(醤油粕)
https://s-shoyu.com/knowledge/1075/

伊勢蔵の白醤油の搾り粕
https://s-shoyu.com/knowledge/knowledge-10248/

100mlサイズに統一した、 醤油の専門サイトです。

全国400以上の蔵を歩いて、職人醤油が選んだ醤油を、小さなかわいい瓶につめました。

職人醤油とは
職人醤油が全国の蔵から選んだ100mlの醤油