「社長が面接すると、全員採用になってしまうので」、鷹取醤油の面接は若手が担当
「社長が面接すると全員採ってしまうので」
岡山の鷹取醤油さんでは、スタッフの採用面接に、鷹取宏尚社長は出ないそうです。理由を聞いて、笑ってしまいました。社長が面接をすると、全員採用にしてしまうからなんだとか。
そのため、面接は若いスタッフが担当。採用が決まって、いざ顔を合わせるときも、事前に「泣かないでくださいね」と念を押されるそうです。それでも「よく来てくれました」と、感情があふれてしまう。ウソのような本当の話だそうです。
これは2025年11月、鷹取醤油さんの創業120周年イベントで、鷹取社長と対談させていただいたときの話です。
正社員の平均年齢は33歳。女性も多く、若いスタッフの感覚から新しい商品が次々と生まれています。世間一般では、募集しても若い人が来ないという声が聞こえてきます。けど、鷹取醤油では真逆のことが起きている印象です。
「まだまだ」と「やってみなさい」
司会をしてくれたのは、工場長の那須さん。たくさんの商品開発を担当されている方です。「めんつゆ」の試作は700回ほど。持っていくたびに、鷹取さんから「まだまだ」と言われ続けたそうです。
でも、これは鷹取さん自身が通ってきた道なのだそうです。家業を継ぐ前に、信用金庫に勤めていた時からの顧客だった飲食店の会長さんに、「ドレッシング作ってごらん」と言われたのが始まり。ほぼ素人の状態から60種類ほど試作して、やっと採用。自分がしてもらったことを、そのままやっている感じ、と社長は話していました。
ダメ出しは多いけれど、社内は意見の言いやすい雰囲気、と那須さんは話します。大きなテーマだけ渡されて、そこから先は自由度がいっぱい。「やってみなさい」というスタンスでずっとやってもらっているので、すごくやりやすいとのことでした。
社長に「泣かないでくださいね」と言えるのは、こんな関係性があるからなんだろうなと感じています。
2026.10.20
鷹取醤油 創業120周年感謝祭
https://s-shoyu.com/essay-mantaro/11674/

