同業者が、ライバルの商品を勧め合う催事
きっかけは、小豆島のスナック
連載企画の「たまりやのかなこです」14回目が公開されました。
山川醸造の山川華奈子さんが、先日フランスに行ってきた話。現地の様子はSNSで知っていたのですが、そもそものきっかけが今回のコラムに書かれていました。一緒に行ったのは、岡本醤油醸造場の岡本康生さんと、太田与八郎商店の太田岳志さん。現地ではオレガン愛美さんが受け入れてくれたそうです。
華奈子さんがフランス行きを決めたのは、小豆島のスナックでのことだったのだとか。すでに海外展開をしている先輩の醤油屋さんから、背中を押すひとことがあったそうで、「こういうことがあったんだ」と、読んでいて微笑ましかったです。
「同業者同士が、こんなに仲良くしていることに驚いた」
先日、別の集まりで話をしていたら、「同業者で一緒に何かをするのは、意外に少ない」という話題になりました。組合のような組織はもちろんあって、顔を合わせたり情報交換をしたりはする。けど、一緒に販売会を開くようなことは、正直あまりない、と。
そんな中で、醤油蔵の特に若い世代は、横のつながりがすごく強いという印象があります。ただ、そのメンバーに聞いても、「最初の頃は、同業者同士がこんなに仲良くしていることに驚いた」という本音を耳にします。
阪神百貨店での木桶の催事のときなど、来場されたお客さんから「会場の熱量がすごい」と言っていただきます。その背景には、生産者と直接話ができることがあるのだと思いますが、そこだけではないような気もするんです。
というのも、別のお客さんからはこんな話を聞きました。「生産者の方と話して、その方の商品を買うのも好きだけど、そのつくり手がおすすめしてくれた他社の商品を買うのも、また好きなんです」と。売り手の立場なら、売り場をつくる段階から、ライバルを減らして自分たちが目立つようにしたくなる。でもお客さんからすると、質の高いものがたくさん並んでいて、互いにけなし合うのではなく紹介し合っている。そんな売り場のほうが楽しくて、熱気を感じる。そういうことなのだろうなと思います。
木桶醤油の集まりが、まさにそういう関係になってきたように感じて、その関係が、今回の華奈子さんのフランス行きにもつながっているのだろうなと思います。このコラムの続報、楽しみです。
2026.10.18
たまりやのかなこです vol.014フランス行きは、スナックから
https://s-shoyu.com/essay-kanako/16447/

