キーエンスでの学び⑤:当たり前の徹底

「外線が入っているから、すぐ折り返しを」

滋賀県の琵琶湖沿いに、キーエンスのセミナーハウスがあって、入社して半年とか1年とかの区切りで、新卒の営業マンが集められる研修がありました。

その最中に、自分の営業所へお客さんから問い合わせの電話が入ると、すぐにセミナーハウスに内線がかかってきます。そして、研修中の私の肩がトントンと叩かれて、「外線が入っているから、すぐ折り返しを」となるのです。自分の部屋に戻って電話をかける。お客さんからすれば、電話をして5分か10分後には担当者から折り返しがあるわけです。それがキーエンスの当たり前でした。

会議より優先されたもの

お客さんからの外線電話は、すべてに優先すると決まっていました。そもそも日中に社内会議はないのですが、17時以降の会議中であっても、問い合わせが入れば中断して電話に出る。上司と話していても同じです。「お客さんから電話が来たら、すべてのことを中断して電話に出る」。

新卒で入った私は、この感覚が当たり前になっていたのですが、会社を辞めて自分が逆の立場になった時、世間では当たり前でないのだと気づきました。私が何かしらの問い合わせをしたときに「あいにく担当者は今、会議中でして」と言われて、驚いたのを覚えています。ああ、普通はこうなんだ、と。

当たり前のことを、とことん徹底する。違いはそれだけだったのかもしれません。

2026.08.10

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