まったく売れなかった商品が、蔵の屋台骨になるまで

まったく売れなかった商品が、蔵の屋台骨になるまで

「うちの売上を支えているのは、先代がつくった商品なんですよ」 醤油メーカーの方と話していると、こういう言葉をよく耳にします。「先々代が」という方もいる。30年とか40年とか世代を超えたロングセラーが、その蔵の屋台骨になっ […]

キーエンス時代の学び③「話す」より前に「見る」、商談後の3つの視点

キーエンス時代の学び③「話す」より前に「見る」、商談後の3つの視点

「商談が終わったら、3つの視点で振り返りをするといいよ」 新卒で配属されたとき、当時の上司からそう言われていました。ひとつは、自分がお客さんを見ている視点。ふたつめは、お客さんが営業マンである自分をどう見ているか、という […]

「和食にどうぞ」と言われても、たぶん受け取らない

「和食にどうぞ」と言われても、たぶん受け取らない

普通に寿司が並んでいる 海外のスーパーの惣菜コーナー、寿司が並んでいました。中国でも、アメリカでも、フランスでも。サーモンが主役だったりするのですが、それがごく普通に置かれています。 そのような国では、ほとんどの人が醤油 […]

醤油蔵は、からくり屋敷になっていく

醤油蔵は、からくり屋敷になっていく

「ゼロから導線を設計できたら、どれだけ効率的にできるか……」 蔵を案内してもらっていると、そう笑う蔵元にたくさん出会います。醤油蔵は新規参入が少ないと言われますが、実際にそうだと思います。 理由のひとつは、土地が必要なこ […]

「みんなでやったほうがいい」と、山本さんは言った。

「みんなでやったほうがいい」と、山本さんは言った。

「今度、大阪の木桶職人のところに修行に行こうと思っているんですよ」 と、電話の向こうで、小豆島・ヤマロク醤油の山本康夫さんがそう言ったのは、2011年のこと。世間話のような電話の中で、「取材に行ってもいいですか」——そう […]

八方だしは、駐車場のカツオと昆布から。

八方だしは、駐車場のカツオと昆布から。

「何ですか?これ?」 小豆島の正金醤油さんを訪ねたとき、蔵の前の駐車場に、何かがずらりと干してありました。「何ですか?」と尋ねると、出汁を取り終えたあとのカツオと昆布だ、とのこと。人気商品「八方だし」の出汁を、原料から自 […]

塩を上げるか、アルコールを足すか

塩を上げるか、アルコールを足すか

「アルコールの入っている醤油は、よくない。だから、入っていないものを選びましょう」 ——そういう話を、何度も耳にしてきました。でも、それは本当なのだろうか。ずっと引っかかっています。 白カビは、悪者か 醤油にアルコールを […]

初対面で怒鳴られた蔵元に、泊めてもらった。(足立醸造)

初対面で怒鳴られた蔵元に、泊めてもらった。(足立醸造)

「俺は忙しいんだよ!何度も言っているだろう!」 初対面の第一声が、これでした。ほんとうに、これだったんです。 兵庫県の山あいにある足立醸造さん。蔵巡りを始めて1年目か2年目、私が27歳のときの話です。同じ兵庫の末廣醤油さ […]

キーエンス時代の学び② 量が質を生む

キーエンス時代の学び② 量が質を生む

「数合わせでいいから、絶対に達成しろ」 キーエンス時代の事業部の責任者の言葉です。以前の日記で、新卒で入社したキーエンスでの学び①として「顧客とは対等」という教えを書きました。今日はその続き。20年以上前の話ですが、いま […]

職人醤油誕生ストーリー

職人醤油誕生ストーリー

「職人醤油」がオープンしたのは2008年5月。「どうして醤油だったのですか?」というご質問をいただくことがあります。代表の高橋万太郎がどのように醤油と出会って、どのような職人たちとのやりとりがあって、今の形になってきたの […]

DELUCAさんと必然性(DEAN & DELUCAのルーツを調べてみて)

DELUCAさんと必然性(DEAN & DELUCAのルーツを調べてみて)

1970年代からのDEAN & DELUCA 先日、渋谷ヒカリエの木桶イベントで、DEAN & DELUCAの宮嶋真志さんに登壇いただくにあたり、DEAN & DELUCAのルーツを調べていました […]

「運べない」が、醤油を守った。

「運べない」が、醤油を守った。

「九州の甘い醤油、ありますか?」 店頭で、意外なほどよくいただく質問です。九州出身の方が関東の醤油がしっくりこない、とか、旅先で出会ったあの甘さにはまってしまって……などなど。 では、なぜ九州の醤油は甘いのか。たくさんの […]

木桶による発酵文化サミット in 渋谷ヒカリエ 2026(イベントレポート)

木桶による発酵文化サミット in 渋谷ヒカリエ 2026(イベントレポート)

木桶による発酵文化サミット in 東京 2026 日程:2026/6/25(木)~6/27(土)時間:詳細は下記をご覧ください。場所:8/COURT・d47食堂(渋谷ヒカリエ 8F) トークセッション+利き醤油の会がセッ […]

片上醤油さんのネギ焼き

片上醤油さんのネギ焼き

醤油をマニアックに語りつつ、聞いている人を笑顔にしてしまう蔵人といえば、奈良県の片上醤油の片上裕之さん。自らを食いしん坊と名乗り、自蔵の微生物は暴走すると断言します。 理想とする麹を求めて、麹室のサイズをあえて縮小。自ら […]

イベントの「表の目的」と「裏の目的」

イベントの「表の目的」と「裏の目的」

2年前の17名での蔵見学 イベントを開催するときには、いつも「表の目的」と「裏の目的」があるように思います。 表は、もちろんお客様に向けたイベントそのもの。そして、裏はイベントを企画する側の人間関係が変わっていくことなの […]

「替えない」という催事のつくり方

「替えない」という催事のつくり方

阪神百貨店の木桶イベントの打ち合わせで、大阪に来ています。木桶のイベントとしては2026年で5回目。会場は阪神百貨店1階の「食祭テラス」です。 この食祭テラスはいわば百貨店の催事スペースなのですが一般的な百貨店の催事とは […]

「スペック」より「自分の言葉で話せる人」

「スペック」より「自分の言葉で話せる人」

渋谷ヒカリエでの木桶サミット、終了しました。初めての3日間開催。若手の蔵人たちの頼もしさが倍増していました。 その中でマイクを振ってもらい、コメントした内容なのですが、私自身、職人醤油を始めて20年近く。これまで400以 […]

「何を言うか」より「誰が言うか」

「何を言うか」より「誰が言うか」

渋谷ヒカリエでの木桶サミット、トークセッションを終えました。 ご一緒したのは、「生産者の個性は商品に表れる」と話すDEAN & DELUCAの宮嶋真志さん。そして、「酒造りと自分との関係を、縦糸と横糸に例える」杜 […]

d47食堂の木桶醤油定食

d47食堂の木桶醤油定食

渋谷ヒカリエの木桶サミット、本日から3日間がスタートしました。 そして、初日の今日、現地に来ないと食せないd47食堂で「5種類の木桶醤油定食」をいただきました。木桶醤油を5種類使った料理が一つの定食になっています。 白醤 […]

「つなぎ」があると、醤油×スパイスは一つになる

「つなぎ」があると、醤油×スパイスは一つになる

「スパイスと醤油、”つなぎ役”が加わると、よりよく一体感が出ますよね」と、料理人の岡村恵さんは言いました。先日のスパイス×醤油イベントでの一幕。「前回のイベントの時、溜醤油とスパイスでソースを作り […]

利き醤油ワークショップ

利き醤油ワークショップ

いよいよはじまります いよいよ渋谷ヒカリエでのイベントが、明日(6/25)からスタートします。 今年は3日間の開催になるのですが、10のコンテンツのうち、5つのトークセッションとセットになっているのが「利き醤油」のセミナ […]

元バイヤーが「ものを作っているだけで尊い」と言った

元バイヤーが「ものを作っているだけで尊い」と言った

新島学園短期大学へお話しをしに行ってきました お誘いいただいたのは、新島学園短期大学で先生をしている溝口康さん。溝口さんはもともと丸井のバイヤーをされていた方。当時、食品の扱いが少なかった丸井において、先陣を切って食分野 […]

キーエンスでの学び①顧客とは対等だよ

キーエンスでの学び①顧客とは対等だよ

最初に配属されたチーム 2003年に新卒でキーエンスへ入社しました。最初に配属されたのは顕微鏡(マイクロスコープ)の事業部。トップ営業マンのいるチームに配属され、その先輩が教育担当としてついてくれました。その先輩の電話応 […]

日本は一つを深める、と中国の料理人は言った

日本は一つを深める、と中国の料理人は言った

料理人目線の日本と中国の違い 先日、中国を訪れたとき、現地の料理人と話す機会がありました。 「日本の料理のすごいところはどこだと思う?」と聞いてみました。すると、「日本は一つの料理をぐっと深める。その探求心はとても尊敬し […]

醤油を使い分けるという提案

醤油を使い分けるという提案

醤油は6種類に分けられる いつからこの提案を始めたのか、正確には覚えていないのですが、自然とこの形になっていた、というのが正直なところです。 醤油は6種類あって、左から色が淡いもの順に並べています。左側は見た目が淡くて塩 […]

地方のスーパーの醤油棚

地方のスーパーの醤油棚

地方のスーパーに立ち寄る理由 旅先で地元スーパーに寄るのが好きな方って、いると思います。その土地の特色が表れていますよね。 群馬県育ちの私にとって、わかりやすいのは魚の並び方。群馬のスーパーでは、魚は切り身が基本。ただ、 […]

先味と後味──日本料理とインド料理の時間観

先味と後味──日本料理とインド料理の時間観

仕込みはいつしますか? 「仕込みはいつしますか?」と岡村恵さんがバラッツさんに聞いたとき、「当日で大丈夫ですよ」と返ってきたそうです。 恵さんは日本の料理人。2〜3日前から仕込みをして、素材に味を染み込ませていくのが自分 […]

醤油メーカーは、20年で500社以上なくなった

醤油メーカーは、20年で500社以上なくなった

1,000社以上ある醤油メーカー 私が醤油業界に入ったのは2007年頃で、当時、醤油メーカーは1,600社あると言われていました。 2024年で1,013社。17年間で約550社減少したことになります。さらに、醤油情報セ […]

なぜ醤油だったのか

なぜ醤油だったのか

消去法で選んだのが醤油でした 正直に言うと、特別に醤油が好きだったわけではありません。思い入れもなかったというか、ほぼ意識せず醤油を使っていた、普通の家庭育ちでした。 ではなぜ醤油だったのかを考えると、消去法に近いのが実 […]

スパイスと醤油、カレーは地球の食べ物かもしれない

スパイスと醤油、カレーは地球の食べ物かもしれない

スパイスは味ではなく、香りである メタ・バラッツさんという方がいます。スパイスの専門家で、昨日、こめみそしょうゆアカデミーで「スパイス×醤油」をテーマにしたイベントでご一緒させていただきました。そして、私からの最初の問い […]